北京
PM2.577
23/19
8月中旬の北京は厳しい殘暑が続いていますが、ようやく朝夕は涼しくなり、少しずつ秋の気配も感じられるようになりました。今年の初めに公開された映畫「芳華(ファンホァ)」の挿入歌「絨花」は多くの若者を感動させました。実はこの歌は1979年の映畫「小花(小さな花)」の中で既に主題歌として歌われていて、當時大ヒットしました。今回の中國メロディーは、40年の時を経て繋がれた二つの映畫の挿入歌「絨花」の魅力をご紹介しましょう。
今年の人気映畫「芳華」
映畫「芳華(ファンホァ)」は間違いなく今年、最も人気がある映畫の一つと言えるでしょう。映畫はネットや各メディアからの賞賛を受け、多くの観客は映畫の最後に涙をぬぐっていました。上映後、観客たちはみんな映畫の世界に浸り続け、劇場を離れたくなかったそうです。
映畫「芳華(ファンホァ)」は理想と情熱に溢れる軍隊文蕓工作団を舞臺に、青春真っ盛りの若い男女が成長する中で愛情を育み、変化し続ける運命に立ち向かうという物語です。
過酷な運命を背負う男女2人の主人公、劉鋒と何小萍は何があっても変わることなく、他人へ親切に接します。こんな主人公たちの姿は「世界は痛みにキスをして、私は歌に報いる」というインドの詩人・タゴールの名句を思い浮かべさせます。最後は、この気立てのよい2人が互いに寄り添って余生を共にすることになります。
映畫の最後で韓紅(ハン・ホン)が一途な感情を込めて歌ったエンディング曲「絨花」のメロディーが終わった後、多くの観客は割れんばかりの拍手を送りました。この拍手は誠実な人たちへの敬意の表れなのかもしれません。
約40年前の映畫「小花」
映畫「芳華(ファンホァ)」の中のエンディング曲「絨花」は、観客たちに深い印象を與えました。この歌は20代、30代の若者たちにとってはあまり馴染みがない歌かもしれません。ところが、実はこの歌は1979年に公開された映畫「小花」の中の挿入歌で、その抒情的なメロディーはヒロインの美しい心の世界を生き生きと表現しました。この曲は第3回映畫百花賞映畫音楽賞を受賞しています。
「小花」という名の実の妹と義理の妹、その兄の3人の絡み合う感情を軸に、兵士と人點の深い心の交流を描きました。映畫のクライマックスでは、ヒロインで共産黨ゲリラ隊隊長の何翠姑は負傷した兄を救うため、擔架を擔ぎ、苦労しながらも石造りの階段を登っていきます。このシーンで広がる起伏する山點、まっすぐに伸びている青點とした松の木、木の枝や葉を通した日差し、地面に伸びる影は、壯大で美しい青春の場面を作り上げました。この時に、李谷一の美しく哀愁を帯びた歌聲が流れ、戦爭によってもたらされた苦しみを歌いました。當時、この歌を歌った李谷一は、この曲で一躍有名になり、名曲「絨花」は今も歌い継がれています。
番組の中でお送りした曲
1曲目 韓紅(ハン・ホン)バージョン「絨花」
歌詞:
世の中にある美しい花が咲きほこる
それは青春の芳しい薫りを漂わせる
頑強で不屈な意志の花が咲き
英雄の血がそれを染める
ああ 絨花よ
2曲目 李谷一バージョンの「絨花」
絨花は伝説上の花のことで、曲は絨花を通じて英雄たちを讃えています。1979年にこの歌を歌った李谷一は、この曲で一躍有名になりました。