北京
PM2.577
23/19
聞き手:王小燕、梅田謙
先週に引き続き、惜しまれながら去年の9月に逝去した中國を代表するヴァイオリニスト・盛中國さん(1941‐2018)にフォーカスして、奧様であるピアニストの瀬田裕子さんに伺います。
まずは先週の続きとして、1980年に盛中國さんがオーストラリアのラジオ局に招かれ、シドニーのオペラハウスで公演した時の様子からお話を伺います。新華社通信からは「中國の演奏家が初めて世界的なレベルで世界の舞臺に立った演奏」として高く評価されたこの公演は、今でも中國のクラシック音楽史上の揺るぎない重要な出來事として刻まれています。
そこから少し時を進めて、1986年末に國際音楽コンクールの審查員として訪日した盛中國さんと瀬田裕子さんとの出會いから、翌春の盛中國リサイタルコンサートでの二人の初共演、そして1994年にご結婚、その後「ゴールデンコンビ」と稱えられるようになるまでの軌跡を伺います。音楽を通して、中國と日本、そして世界に対して平和と友好のメッセージを送り続けた2人の物語です。
盛中國さんは、重慶で過ごした子ども時代に、日本軍の空襲を逃れるため、母親に抱かれて防空壕に避難した壯絶な経験をお持ちです。そんな彼が、人生の最後の32年間は日本人の伴侶である瀬田裕子さんと共に過ごしました。國境を越えて音楽で結ばれた二人は、交流の中で互いに相手國への理解を深め、音楽によって雙方の國に友好の種を蒔いてきました。
今日の番組のBGMには、盛中國さんと瀬田裕子さんの演奏による、郭祖栄「金色の秋」、沙漢昆「牧歌」、新疆民謡「私に一輪の薔薇を贈って」を瀬田さんのご提供の音源からお屆けします。
なお、來週の番組は毎月最終週恒例の「日本の自治體職員在中國 加油」のコーナーです。瀬田裕子さんへのインタビューの最終回(3回目)は3月5日(火)に放送する予定です。
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