北京
PM2.577
23/19
米國のポンペオ國務長官は11日、チリ、パラグアイ、ペルー、コロンビアの4カ國歴訪を開始した。その目的は、これらの國とベネズエラ問題についての立場を調整し、ベネズエラにさらに多くの制裁を実施することを含めて、米國の政策への支持を取り付けることだった。
しかし、ポンペオ長官が重點とすることは、ずれているようだ。最初の訪問國のチリでは、到著後すぐに行った発言で、中國とロシアが「すでに入口に立っている」と表現した。中國とロシアの両國が「家に入れ」ば、「家の中はめちゃくちゃにされてしまう」というのだ。ポンペオ長官は中國の対ベネズエラ投資も非難して「中國のやり方は、ベネズエラの破壊を手助けするものだ」と言った。
米國は長期間にわたり、ラテンアメリカに対して覇権主義と強権政治を推進してきた。経済や社會制度を押し付け、価値観の実験場にし、米國の「裏庭」にしてきた。それ以外にも、米國が新自由主義経済政策の喧伝を通じてラテンアメリカ國家の経済発展の命脈を牛耳り、ラテンアメリカ國家の外部資金と技術に対する依存度を絶えず高めさせたことで、これらの國點は危機に陥った。さらに一方では、米國はラテンアメリカの國點からの移民を歓迎しないとしてメキシコとの國境に壁を建設し、同時に自國優先を聲高に叫び、米國企業がラテンアメリカ市場に対する投資を減少させるよう鼓舞した。
米國と比較して、中國はラテンアメリカ、カリブ海國家との間に歴史的な怨念がなく、現代でも衝突があるわけではない。それぞれの発展の過程での相補性は強い。そのため、各國がみずからの國情に適した発展の道を模索する中で、相互理解、相互支持、戦略的な相互信頼を絶えず高め、互恵的な協力を絶えず深めることができるわけだ。中國とラテンアメリカの貿易額はすでに3000億ドルを突破した。中國はチリ、ペルー、ブラジルなどのラテンアメリカ諸國にとっての最大の貿易パートナーになった。
中國のラテンアメリカに対する投資が作り出すのは「発展のパイ」であり、「債務のわな」では絶対にありえないことは明らかだ。ラテンアメリカの國點は、ポンペオ長官の言うところの「覚醒」を受け入れはしない。例えば、チリのメディアはポンペオ長官の発言を「(米國と中國の)二つの陣営のどちらに立ち位置を決めるか、チリを脅迫しようと意図するものだ」と評した。同國のチャドウィック內相は、「(他人が)わが國への投資や他國との協力について警告をする必要はない」と述べた。
実際には、ラテンアメリカ諸國は改革開放による40年の発展を通じて中國が成し遂げた成果と、ラテンアメリカとの近しい関係を構築しようとする中國の誠意ある努力を、よく見ている。特に、中國の習近平國家主席が數回にわたりラテンアメリカを訪問したことで、中國とラテンアメリカの戦略的相互信頼は著しく向上し、雙方が互恵協力を行う土臺はさらに固められた。中國は今まさに、新たな一連の改革開放を推進している。これは中國が世界にもたらすチャンスであり、何よりもまず発展を実現せねばならないラテンアメリカにとって、このチャンスは取り逃がすことのできないものだ。このような発展の趨勢を背景に、冷戦思考によるある種の無駄な言論も、もしかしたら世論の一時的話題にはなるかもしれない。しかし、中國とラテンアメリカの互恵協力の歩みを阻むことは、到底できないだろう。(CRI論説員)