北京
PM2.577
23/19
米國のカーター元大統領は15日、トランプ大統領と前點日に電話で會話したことを明らかにした。トランプ大統領から電話があったのは初めてで、中國についての話をすることが目的だったという。カーター元大統領によると、トランプ大統領は中國が米國を追い抜くことをとても心配していた。しかしカーター元大統領は、その時が來ることを恐れる必要はないと話し、さらに米國は「世界の歴史でも最も好戦的な國」であり、中國は戦爭による無駄遣いを全くしてないとして、「それこそが、彼らがわれわれの先を行く理由だ」と述べたという。
最近、ポンペオ國務長官を代表とする一部の米國の政治関係者が世界中で中國を中傷している。しかし、在職中に中米國交樹立という大きな仕事を成し遂げたカーター氏の発言は、高度な政治的資質を持つ米國政治家の戦略眼と、自國の國益に対する強い責任感を示すものだ。そしてカーター氏の発言は、中米関係を扱う上で、米國の往年の政治的要人などの有識者が、今も重要な力を持っていることを意味している。
中國の経済規模はすでに90兆元を突破し、世界第2位になった。このことで、米國では緊迫感と焦燥感が強まった。ワシントンの対中強硬派はこの種の感情を利用して、さらに大きな政治上の活動の場を獲得し、自らを立場を高めようとした。しかし、過去1年あまりの中米関係の進展を見れば、中國を力づくで圧迫する米國の手法は期待通りの成果を上げていないことが分かる、それどころかカーター氏が繰り返し警告したように、中國が米國の繁栄にとって重要だということを検証することになった。それはつまり米國にとって、「われわれが中國と上手に付き合えなくなれば、被害は両國に及ぶ。中國だけではなく、米國も経済上の損失を被る」ということだ。
國際通貨基金(IMF)は先週に発表した最新の「世界経済見通し」で、今年の米國の経済成長予測を0.2ポイント引き下げて2.3%とした。その一方で中國の経済成長予測は0.1ポイント引き上げて6.3%とした。世界の主要経済體の中で、IMFが成長予測を上方修正したのは中國だけだった。これは、米國の対中強硬派は予想だにしなかったことだ。
ならば、米國を「再び偉大にする」ためには、何をせねばならないのか。カーター氏は戦略的知恵に極めて富む提案をしている。米國は不要な戦爭のために多くの財力を割くべきではなく、自らの価値観を他者に強要しようと望んでばかりいてはならないということだ。覇権主義や一國主義、強権政治を放棄するのはもちろんで、人點の福利を土臺に據えて、自らの競爭力を絶えず高めていかねばならないということだ。それこそが米國を「再び偉大にする」根本的な道だ。中國について言えば、その発展の目的は中國人の美しい生活に対する絶え間ない追求を満足させることであり、だれかに挑戦したり取って代わろうとすることではない。そして中國は各國と「協議 協業 共有」を通じて「人類運命共同體」を構築しようとしている。
中國と米國に競爭が発生するのは正常なことだ。しかしそれは、「よい意味の競爭」であるべきだ。トランプ大統領は最近になり、米國の5G導入について、米國が「必ずや勝利せねばならない」競爭だと発言した。そしてトランプ大統領は2カ月前、米國企業は5G分野の競爭で勝利せねばならないが、それは進んだ技術を封殺しての勝利であってはならないと発言している。そうならば、それは中國と米國の間によい意味の競爭がもたらされる、正しい狀態ということになる。
米國第39代大統領を務めたカーター氏は、ホワイトハウスにいた時代に実現させたことの中で、最も長期的意義のある重要な成果は「中國との外交関係を正常化させたことだった」と回想している。米國第45代大統領として、トランプ氏はいつの日か自らのホワイトハウス時代を回想する際に、同じように誇りに満ちた自己評価ができるのだろうか。(CRI論説員)