北京
PM2.577
23/19
上海・ロンドン株式相互接続メカニズム(漢字表記略稱は「滬倫通」)の運用が17日、ロンドンで正式に始まった。4年近い準備期間を経て始まったこのメカニズムは、中國の市場が雙方向の開放を実現するための重要な取り組みだ。同メカニズムは中英両國の資本市場の発展に有益であり、その革新的制度は、中國の資本市場の開放拡大に対する決意と行動を世界に向けて示すことになった。
滬倫通の発端は2015年9月に実施された第7回中英経済・財政金融対話にさかのぼる。その中核部分とは、中國資本市場の雙方向の開放拡大と、中英雙方の條件を満たす企業に対して、預託証券(DR)の方式で相手側市場に上場しての取り引きを認めることだ。
滬倫通は中國資本市場の改革開放についての積極的な模索であり、中國の投資家と企業には國際市場に乗り出すための新たなパイプを提供する。例えば、中國大陸部の投資家は、ロンドン証券取引所に上場する多くの著名な國際的企業に投資できるようになった。中國A株市場の上場企業は海外株式預託証書(GDR)を発行する方式で、ロンドン証取での取引を通じて資金調達ができる。ロンドン証取で取引をする機関投資家は非常に成熟しているので、中國企業は安定した國外の資金調達元を手にすることになった。
中國の資本市場の発展という視點からすれば、滬倫通は上海証取とロンドン証取を連結させるので、中國の資本市場の基礎的な制度は絶えず國際的に成熟した市場をベンチマークとして、自らの國際競爭力を高ためていくことになる。例えば、上海証取はロンドン証取という成熟した資本市場の監督管理制度や経験を學び、A株の國際化の水準を絶えず向上させていくことになる。滬倫通は同時に、中國と他國の資本市場の連攜のモデルとしての効果を発揮し、中國大陸部の資本市場の対外開放を加速させることになる。例えば、中國と「一帯一路」沿線國家の資本市場の相互連攜と相互接続については、滬倫通の経験を學ぶことができる。
滬倫通の始動は、國際的投資家と英國の資本市場にとっても、同様に重要だ。中國の上海証取に上場している優良銘柄は數多い。中國大陸部外の投資家は、それらの優秀な中國企業に直接投資し、企業の成長によりもたらされる利益を得ることができる。それと同時に、「EU離脫」問題を抱える英國にとって滬倫通は、ロンドン証取の歐州第一の証券取引所の地位と、さらにはロンドンの國際金融の中心としての地位を揺るぎないものにするために、特殊な意義を持つ。
滬倫通の運用が始まったその日、第10回中英経済・財政金融対話がロンドンで実施された。雙方は、マクロ経済の情勢やグローバル経済のガバナンス、貿易や投資、大型プロジェクトの協力、金融分野の協力、戦略性及び新分野での協力などの議題を討論した。滬倫通の運用開始によって中英の金融分野での協力がさらに深められ、「中英黃金時代」の一層のグレードアップにもつながるだろうと見られている。(CRI論説員)