北京
PM2.577
23/19
人類の新型コロナウイルスとの戦いが続くなか、中國と日本の間を行き交う「善意の連鎖」が両國の大きな力となっている。
新型肺炎の発生當初より、日本から中國へは官民それぞれからの寄付金やマスクなど醫療物資の寄贈、そして溫かいメッセージが屆けられた。募金を募るため、チャイナドレスにお団子頭で深點とお辭儀をする14歳の少女の姿は、多くの中國人を感動させた。
やがて日本でも感染が広がり出すと、今度は中國から日本へ向けた善意の行動が始まった。政府部門は日本で不足しているとされる新型コロナウイルス用の検查キットを寄贈した。民間では「日本へのお返し」と言って上海から自費で調達したマスク5000枚を日本に屆けた主婦もいれば、「武漢からの恩返し」として東京で通行人に無料でマスクを配布する中國人の団體も現れた。
また、先立って日本の松山バレエ団が製作した渾身の応援映像に対しては、上海歌舞団が「桃を投じて李(すもも)に報(むく)ゆ」と応答し、ウイルスと戦う日本を激勵する映像を発信した。
さらに、中國で新型肺炎対策専門家委員會のトップを務める呼吸器疾患の権威·鐘南山氏は27日の記者會見で、「日本も韓國も、危難の時でも中國への支援を続けてくれた。私たちも今、彼らへの支援を決して忘れてはならない」と表明している。
中國の人點の心情は、SNS·ウェイボー(微博)にある在中國日本大使館の公式アカウント(@日本國駐華大使館 リンク:https://www.weibo.com/japanembassy)に集まったコメントにも表れている。日本大使館が発した「目の前の困難を共に乗り越えよう」という投稿には「賛(いいね)」が約1萬件、コメントが1600件以上寄せられ、その中には「がんばれ日本」、「人類は運命共同體、一緒に頑張ろう」、「東京オリンピックの無事開催を祈る」など、親身な言葉が多數見受けられた。
「感染症に國境はなく、疾病が一國に留まることはない。ウイルスは我點の共通の敵である」──これは中國·ASEAN特別外相會議での王毅國務委員兼外交部長の発言だ。中國外交部はそれに先んじて、日本からの支援への謝意と共に「日本にできる限りの支援を提供していく」との意向を表明した。
そして、華春瑩報道官は自身のツイッターアカウント(@SpokespersonCHN リンク:https://twitter.com/SpokespersonCHN)で日本語によるツイートを開始し、17日には「“一衣帯水,守望相助”一衣帯水の隣國として、何かあればお互いに助け合いましょう。」と投稿したことで1000件を超える「いいね」を集めた。
新型コロナウイルスの蔓延が世界規模で懸念される中、一部では特定の國や地域、人種に対する差別的な言動が問題となっている。しかし、そのような非建設的な振る舞いでは、人を傷つけることはあっても、人類の為にはなりはしない。ここに中國と日本を例に示した「善意の連鎖」こそが人類の英知を結集させ、見えない敵との戦いに真に有益に働くものなのだ。今こそ中國と日本は人類の更なる団結に向け、東アジアの地から世界に手本を示す一端となるべきだ。(CRI日本語部論説員)