北京
PM2.577
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他者同士を引き裂くための挑発を得意とするポンペオ米國務長官は最近になり、中歐関係に目を付けた。歐州と米國は中國への対抗で連攜すべきだと扇動し、EUを自らの「あやつり人形」にしようと企図した。
EUは対中戦略で一貫して、冷靜さと理性、獨立して自主的な判斷力を持っている。中國とEUには広範囲にわたる共通利益があり、協力の必要がある。EUは、感染症に打ち勝つという眼前の試練についても、世界経済の回復を推進するためにも、中國は欠くことのできない重要なパートなーであることを熟知している。中國とEUの協力は時代の発展という大きな流れに合致している。これが、ポンペオ氏が近年繰り返している中歐関係についての挑発が、「未遂」に終わらざるをえないそもそもの原因だろう。
次には、米國が過去數年間、EUに対してさまざまな圧力をかけつづけてきたことがある。そのため、EUの米國に対する戦略上の信頼感がかなりの程度、失われてしまった。EUからの輸入品に対する一方的な追加関稅や、北大西洋條約機構(NATO)の軍事費の貢獻比率を引き上げるようドイツに迫ったこと。さらに、ロシアとEUを結ぶ天然ガス・パイプラインである「ノルド・ストリーム2」プロジェクトに圧力をかけ、EU諸國と中國企業による5Gに絡む業務協力を妨害。米國は経済、安全保障、外交などの諸分野でEUに対して全面的に圧力をかけている。
新型コロナウイルス感染症が発生した後、米國はEU諸國の物資購入を公然と妨害し、物資を奪い取ろうとした。さらに、ドイツ企業によるワクチン開発の成果を獨佔購入しようとした。また、EUが発起した新型コロナウイルス肺炎についての國際的義援大會への參加を拒絶した。まさに西側の一部學者も指摘するように、第二次世界大戦後に共通の価値観と利益で維持されてきた大西洋をまたぐ米歐関係はすでに、最低レベルにまで落ち込んでしまったという。
歐州では現地時間7月1日に、一部國家が國境を再び開放した。しかし、対象國のリストには米國の名はない。理由は、米國では現在も、感染症の狀況が非常に深刻だからだ。このことは明らかに、EUが米國の感染症対策に実際の行動で「不信任票」を投じたことを意味する。
ポンペオ長官は、少しばかり時間を費やして思いを巡らすべきだ。米國がなぜ、國際社會に歓迎されない「孤立無縁の人」に成り下がってしまったかを。(CRI論説員)