北京
PM2.577
23/19
オーストラリアの一部反中政治家は、中國の感染症に対応する努力を悪意をもって中傷することから、いわゆる「中國の浸透」を誇張することまでの、中國脅威論をでっち上げることに夢中になっている。ところが最近になり、オーストラリアの対中スパイ活動の実情が暴露されることになってしまった。
中國メディアの最近の報道によれば、1990年代に完成した在オーストラリア中國大使館の內部に、オーストラリア側は大量の盜聴器を仕掛けていた。盜聴器はほとんどすべての階の床板にあり、倉庫室も例外ではなかった。中國側が発表した1枚、1枚の寫真を目の前にした今、他國の安全に脅威を與えているのはいったい誰なのかと、問いかけてみたい。
それ以外にも、オーストラリアの獨立係ニュースサイトであるエイパック・ニュースは「オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)の成功の道」と題する、調查にもとづく記事を発表した。同記事によれば、ASPIは自らの獨立性を強調しているが、実際には反中ロビー活動を行う組織であり、長年に渡り「中國の脅威」を誇張し、中國に「オーストラリアにとっての最大の戦略的脅威」というレッテルを張り続けてきた。そして、ASPIの背後にある最大の「金づる」はオーストラリア國防省だ。米國や英國の政府や一部の軍需企業も、極めて重要な資金源だ。ASPIはオーストラリア國防省から毎年400萬オーストラリアドルの「中核的資金拠出」を受けている。さらに2019年7月から2020年6月にかけては、オーストラリア政府から213萬3000オーストラリアドル相當の各種調達契約を獲得していた。中國外交部の趙立堅報道官は、オーストラリアの一部の人は、中國がオーストラリアに影響力を持ち、中國がオーストラリアに幹渉しているといつも騒いでいるが、今となって彼らはどのように弁解するのか、と指摘した。
ここ數十年、中國の急速な工業化と都市化の進行に伴い、オーストラリアの鉱業品やエネルギー商品、牧畜品への需要が旺盛になってきた。オーストラリア統計局によれば、2019年のオーストラリアの対中輸出は前年比18.3%増の1039億米ドルで、同年のオーストラリア輸出総額の38.2%を佔めた。中國はオーストラリアにとって最大の貿易パートナーであり、さらに最大の輸出先で最大の輸入元でもある。オーストラリアは中國との経済協力から大きな利益を得ている。両國関係を損ねることは、オーストラリア國民とって百害あって一利なしだ。
しかしながら、現在のオーストラリア政治家のする事なす事から、米國の影を拭い去ることはできない。1951年9月にオーストラリア、ニュージーランド、米國が締結した「太平洋安全保障條約」により米國とオーストラリアの軍事同盟関係が確立されて以來、オーストラリアの歴代政権は米國が中國封じ込め政策を推進するための「お先棒」となり、「ワシントンが指揮棒をひと振りすれば、キャンベラは踴り出す」ことになった。だが、オーストラリアの政治家が米國の走狗としての務めを果たして、何か得をすることがあるのだろうか。
オーストラリア側の國防予算のリストによれば、大部分の裝備は米國から購入したものだ。まったくのところ、米國の軍需企業のために「勘定」を支払っているわけだ。そのため、オーストラリアのネットユーザーたちはモリソン政権に対して「オーストラリアの利益を犠牲にして米國のご機嫌取り」といった批判を次點に書き込んでいる。
オーストラリアの政治家、一方では中國の経済発展という急行列車に便乗しつつ、一方では可能な限り中國に反対して米國という「兄貴分」のお褒めをあずかろうとしている。その國際政治に対する認識は実にでたらめだ。このような自分勝手なそろばん勘定が、続けていけるもんか。(CRI論説員)