【CRI時評】米政治家のいい加減な政策決定が世界を引き倒す

2020-08-06 13:42  CRI

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以前、米國は世界経済の主要な成長エンジンだったが、今では最大のリスクとなっている。ロイター通信の記者、Shrutee Sarkar氏は最近の記事でこう指摘し、短い言葉で急所を言い當てている。

 新型コロナの流行下で、この世界最大の経済大國を支えるために上限なしの刺激策を講じるという米連邦準備理事會(FRB)のコミットメントにもかかわらず、米國経済の急激な落ち込みは止められないようだ。米ドル指數はこのほど約2年ぶりの低水準となり、7月は月間の下落率としては約10年ぶりの大きさとなった。米國の失業者數は3月からの累計で5100萬人を突破した。米國の今年4~6月の國內総生産(GDP)は前年同期比で年率32.9%減少し、統計を取り始めた1947年以降で最大の下落となった。大手格付け會社フィッチ・レーティングスは、米國のソブリン格付け(債務格付け)の見通しを「安定」から「ネガティブ」に引き下げた。

 米國政府は、新型コロナ対応において、ウイルスと科學について語らずに政治手段ばかり操り、最も致命的で最も笑止な過ちを犯している。専門家の助言と警告を無視し、防疫に専念せず責任転嫁に時間と精力を費やし、大國としての責任を果たさず、世界保健機関(WHO)から脫退し、全世界の公衆衛生上の安全を破壊している。英紙ガーディアンは3日、トランプ米大統領が新型コロナをめぐって5カ月連続でうそをついたことが、感染症と経済の苦痛の元兇だと指摘している。

 米國でなされたあらゆる間違った政策決定の中に、大統領選挙実施年における政治上の私利による災いの影を見ることができる。得票のためには手段を選ばない。これは米國民の生命や福祉と國家の前途を犠牲にするものだ。さらに悪いのは、トランプ政権による一連のいい加減な政策決定がもたらす報いは巨大な波及効果を生み出し、米國は現在、世界経済の回復における主なリスクとなり、世界全體を引き倒しているということだ。

    米國では現在、新型コロナウイルスの感染者數が470萬人を突破し、死者數は15萬人を超えているが、感染は依然として拡大を続けている。早急に抑制されない場合、米國は「これ以上耐えられない」感染拡大の新たなピークを迎えることになるだろう。毎年実施されているギャラップの國際的なリーダーシップ調查によると、米國のリーダーシップに対する國際的な支持率は33%まで低下している。この世界唯一の「超大國」は數點の苦境に陥っている。これらはみな、傲慢な「アメリカ・ファースト」原則や獨斷専行の一國主義、何ものも眼中にない覇権行為によるものだ。(CRI論説員)

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王帥