【観察眼】再びのウイルス人工説に冷ややかな目 純粋な研究心で人類に寄與を

2020-09-18 09:18  CRI

 香港大學のウイルス學者であった閻麗夢氏の言動が、様點な注目を集めている。彼女はまず今月11日に英國メディアの取材に対し「新型コロナウイルスが武漢研究所で作られた科學的な根拠を公表する」と述べた。この発言はツイッターなどで話題となり、「武漢研究所」などがトレンド入りした。しかし、この発言に対し世界は非常に冷靜であった。

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▲閻麗夢氏の論文を「荒唐滑稽」と指摘した東海大學醫學部講師の中川草氏

 その後、閻麗夢氏は14日にオープンプラットフォーム「Zenodo」で、予告通りに論文を公表した。その內容に対して日本では東海大學醫學部講師の中川草氏が「荒唐無稽」と指摘した上で、「科學的な議論ではなく、政治的な議論をしたがっている論文に思える」と示している。また、英バース大學、米カリフォルニア大學及びワシントン大學の研究者らもメディアの取材に対して、「科學的な根拠が脆弱」と異口同音に答えている。更にはFacebookでも、彼女が出演したFOXの番組映像に「フェイクニュース」のラベルが貼られている。このような政治色が濃い「デマ」に目を向ける人は今や多くないのだと、はっきりと証明された。

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▲FacebookがFOXの番組映像に貼った「フェイクニュース」のラベル

 一方で、ポジティブな意味で注目を集めるのが、ワクチンに関する成果だ。國薬グループの中國生物技術社が開発した2種の不活化ワクチンは既に數十萬人に接種され、同社開発のワクチンの第3相臨床試験は國內だけでなくアラブ首長國連邦、バーレーン、ペルー、モロッコ、アルゼンチンなどを含む10カ國で行われている。ワクチン実用化への準備は著実に進められ、世界から期待が寄せられている。

 人類の進歩のためには、學術研究においても、論文の発表においても、自由な環境は必要である。だが、その探究心の原動力は「純粋」なものであるべきだ。自由な想像を膨らませるのも良いが、それが政治的意図や利己的な企みに基づくものであった時に、民衆はもはやその濁りを見過ごしはしない。研究者にもメディアにも、その力は人點の真の幸せのために使ってほしいと願うばかりだ。(CRI日本語部論説員)

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