北京
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23/19
2016年初め、まだその名をあまり知られていない上海虹室內合唱団はアンコールの曲「張士超你昨天晚上到底把我家鑰匙放哪了(張君、昨日の夜、僕の家のカギはどこに置いたんだ?)」が若者の間で爆発的人気を誇り、そのおどけた歌のスタイルは一般人の生活になじみ、多くの人點に親しまれています。今週の中國メロディーは引き続き、そんな上海虹室內合唱団の作品をお楽しみください。
幽體離脫してしまいそう
2016年、上海虹室內合唱団は「張君、昨日の夜、僕の家のカギはどこに置いたんだ?」というアンコール曲で注目を集め、翌年にはさらにもう一曲、アンコール曲が大ヒットしました。
この「感覺身體被掏空(幽體離脫してしまいそう)」という曲はユーモア溢れる歌詞で仕事のストレスをかかえた若者の生活を歌っています。例えば、「犬のように疲れてしまい、1ケ月用のコンタクトレンズを二年半使い続け、18日間化粧を落とさないままだ」などの歌詞は殘業に追われる生活のさまざまなつらさを歌いました。サビの部分で、社長に殘業を求められ、若者たちは「疲れていない。私は仕事が好き、休みが嫌い」と言いますが、実はもう疲れて死にそうな多くの若者の心の聲を歌っています。
沢雅集
2010年に創設された上海虹室內合唱団は10年間にわたる努力を経て、多くの大學合唱団の中から頭角を現しました。指揮者の金承志氏は「合唱団は日本の俳句の聖(ひじり)と呼ばれる松尾芭蕉の『風雅の誠、造化隨順』という名言を座右の銘とし、わかりやすく誰にでも楽しめる音楽の境地を求めてきた。今後も伝統的な合唱音楽に取り組むと同時に、若者が好きなユーモア溢れる音楽を歌いつづけていく」と述べました。
「沢雅集」は金承志氏が創作した合唱曲集で、竹林、月亭、夕焼け、山の斜面、海岸、湖の上、小川という七つの楽章からなり、その美しいハーモニーはまるで立派な絵筆のように雨の中の江南水郷の美しい風景を描いています。小雨の中に、みのとかさをつけた老人が小舟を漕いで湖を通り抜けていくシーン、靜かな林の中で鳥が啼きながら飛んでいくシーン、子供がお母さんに優しく団扇に扇がれ、ぐっすりと眠っているシーンなどまるで長い絵巻が目の前に広げられているかのようです。
星が明かりを燈す
今年7月に合唱団は最新のオリジナル作品「星星點燈(星が明かりを燈す)」を発表しました。曲の冒頭部分では不愉快な嘲笑の聲が響き、観客たちを次の場面へと誘っていきます。
聞いて あの耳障りな笑い聲 私のバカげた作文を持っている
見て 夕闇が訪れ クラスメートたちの目にはさすような鋭い視線
私が不安で隠れると 壁の隅の影が布団になった
事故を起こさず まず謝り
みなと打ち解けるため 我慢して飲まなければならない
この歌詞は多くの人の學生時代の思い出を呼び起こすかもしれません。人によっては他人に笑われ、妥協を迫られ、更には自分が一番なりたくない分類の、気弱く、屈服するような人間になった苦しい経験があるかもしれません。
曲の最後は「自分のために明かりを燈しましょう。今から出発すれば間に合うよ!」と歌っています。 他人が明かりをともしてくれることを望むより、自分の力で自分を救うほうが希望があるというメッセージが込められています。合唱団は素晴らしいパフォーマンスで多くの観客の心を溫めています。
番組の中でお送りした曲
1曲目 感覺身體被掏空(幽體離脫してしまいそう)
この曲はユーモア溢れる歌詞で仕事のストレスをかかえた若者の生活を歌っています。
歌詞:
犬のように疲れてしまい
1ケ月用のコンタクトレンズを二年半使い続け
18日間化粧を落とさないまま
2曲目 月亭(月亭)
この歌は上海虹室內合唱団の「沢雅集」という合唱曲集の一曲です。「沢雅集」は金承志氏が創作した合唱曲集で、竹林、月亭、夕焼け、山の斜面、海岸、湖の上、小川という七つの楽章からなり、その美しいハーモニーはまるで立派な絵筆のように雨の中の江南水郷の美しい風景を描きました。
3曲目 星星點燈(星が明かりを燈す)
歌詞:
聞いて あの耳障りな笑い聲 私のバカげた作文を持っている
見て 夕闇が訪れ クラスメートたちの目にはさすような鋭い視線
私が不安で隠れると 壁の隅の影が布団になった
事故を起こさず まず謝り
皆と打ち解けるため 我慢して飲まなければならない