北京
PM2.577
23/19
1980年代90年代、香港映畫は最盛期を迎え、香港という小さなところに數えきれないほどの名作が生まれました。これらの名作映畫の音楽はいつも私たちを當時に連れ戻してくれます。どの映畫の音楽もそれぞれの人生を表したり、違った趣を放ち、何度聞いても飽きません。今回の中國メロディーは映畫の舞臺裏の見えない映畫人を覗いてみましょう。今日の主人公は「時代の音符」ともいえる香港映畫音楽の大家・胡偉立の音楽作品をご紹介しましょう。
胡偉立
1930年代に生まれた胡偉立は50歳の時に中國大陸で音楽教育事業を離れ、香港で映畫音楽の創作を始めました。その後、彼は香港映畫のために多くの素晴らしい音楽作品を作ってきました。彼の作品は現代音楽と伝統音楽を融合し、時には人を深く感動させ、時にはユーモラスにストーリーと調和します。特に「偷功」という曲は多くの人點の心に殘る名曲となり、幾つかのアクション映畫に採用されました。
偷功(功労を盜む)
「偷功(功労を盜む)」は香港映畫「マスター・オブ・リアル・カンフー 大地無限」の音楽で、映畫は太極拳の創始者と言われている張三豊を主人公にしたアクションものです。中國音楽大學で長年教鞭を取ってきた胡偉立は中國の伝統楽器に精通しているため、曲の中で伝統的な打楽器を使って、太極拳の立ち回りを生き生きと描き出しています。時には軽やかで、時には壯大で雄渾な旋律のメロディーは中國カンフーの奧深さを含んでいます。
特に、二胡は中國風の琵琶と太鼓の力あふれる伴奏の中で逞しい趣を添えており、武俠世界の殺気みなぎるさまを表現しました。この曲は多くのアクション映畫の中でよく使われています。
市集(市場)
「市場」はジャッキー・チェン主演のアクション映畫「ドランクモンキー(醉拳)」の続編の映畫音楽です。列強進出が著しい清朝末期の広東。ジャッキー・チェンが演じる主人公は中國の國寶を國外へ持ち出そうとする英國の陰謀を阻止しようとし、イギリス領事館とさまざまな戦いを繰り広げました。
「市場」という曲では胡偉立が中國の伝統的な弦楽器と管楽器でアクション世界の壯大さと戀の世界の優しさを表しました。豪快なテーマ音楽と違って、この広東音楽の軽快なメロディーは主人公が市場で野菜を買うシーンを描きました。二胡と笛の音色は中國の市場のにぎやかな光景を描き出しています。
傲氣傲笑萬重浪(豪快な笑い聲で波亂萬丈の人生を)
「傲氣傲笑萬重浪(豪快な笑い聲で波亂萬丈の人生を)」は「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズの挿入曲です。映畫は清朝末期に活躍した武術家である黃飛鴻(ウォン・フェイホン)を主人公にしたアクション映畫です。映畫音楽は中國の伝統音楽と西洋楽器とをうまく融合し、第29回台灣映畫金馬賞最優秀音楽賞を受賞しました。
映畫は1997年に上映されてから、中國全土で大ヒットしました。その映畫音楽も深い感銘を與えてくれます。特にチャルメラの高らかな音色を聴くと、今でも胸を熱くしてくれて、ジェット・リー演じる武術家の正義感の強い高潔なイメージが思い浮かびます。