北京
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映畫音楽は映畫の魅力を感じさせると同時に、自分だけの魂を持っていて、音楽そのものの精神も伝えてくれます。著名な映畫音楽作曲家の趙季平は中國映畫のために多くの優れた音楽作品を作りました。その中に映畫『さらば、わが愛/覇王別姫』のために作った音楽は中國映畫史上、超えられない名作と讃えられています。今回の中國メロディーはそんな趙季平が作った映畫音楽作品をご紹介しましょう。
趙季平は1945年、甘粛省で生まれました。父の趙望雲は斉白石、徐悲鴻などと並ぶ中國畫の巨匠で、趙季平は幼いころから父に習って絵を描き、父の影響を受けて、京劇や陝西省と河南省の地方劇が好きでした。20世紀80年代から90年代にかけて、趙季平は音楽創作の黃金期を迎え、多くの優れた映畫音楽を作りました。
滿天神佛鬧悟空(神と仏、孫悟空を騒いで)
1995年、趙季平はチャウ・シンチー(周星馳)が主役を務めた映畫「大話西遊(チャイニーズ・オデッセイ)」のために作品を創作しました。「大話西遊(チャイニーズ・オデッセイ)」は中國の古典小説『西遊記』をベースにして、孫悟空の時空を越えた戀愛と冒険を描いたアドベンチャー作品です。
趙季平はこの作品の中で二胡や簫(しょう)などの音色を使い、中國伝統音楽の趣を醸し出しました。例えば、挿入曲「滿天神佛鬧悟空(神と仏、孫悟空を騒いで」の緊張感に満ちたメロディーは苛立たしい気持ちを表し、力強い太鼓の音は孫悟空を促すようなスピード感があります。斷続的なシンバルの音は孫悟空が人間と神、戀とやるべきことの狹間で両立しがたいもがきの心理狀態を描寫しています。
酒神歌(酒神の歌)
紅高粱『紅いコーリャン』は趙季平とチャンイーモウ監督が初コラボした映畫で、中國の田舎まちで運命に翻弄される人點を鮮明な色彩を用いて描いています。この作品は1988年のベルリン國際映畫祭で金熊賞を受賞しました。
この映畫の挿入曲で、趙季平はチャルメラや笙、太鼓など中國の伝統楽器を用い、高らかな雄叫びを象徴し、西北地方の黃土高原に暮らす人點の陽気で、ワイルドな性格を表しました。特に、挿入歌「酒神歌(酒神の歌)」ではその粗野な旋律の中にまるで酒の香りが混じっているようで、地元の人點の奔放でさっぱりした性格を表現しています。
「さらば、わが愛/覇王別姫」のエンディング
映畫『さらば、わが愛/覇王別姫』は日中戦爭や文化大革命などを背景として、時代に翻弄される京劇役者二人の目を通して近代中國の50年を描いています。この作品は中國映畫史上、畫期的な意味のある作品と讃えられています。映畫は戀の靜かな美しさと重さ、政治が人間性に與える抑圧や人間性の善と悪、醜さと美を語っています。1993年第46回カンヌ國際映畫祭でパルム・ドールを受賞しました。
『さらば、わが愛』で趙季平は京劇音楽で映畫のストーリーを表現しました。レスリーチャン演じる蝶衣であれ、小樓であれ、京劇を歌うシーンがたくさんあり、京劇音楽はキャラクターの運命を表現する主要な旋律となっています。