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「古代名詩を歌い継ぐ」(後編)

2018-03-09 15:53:24     cri    



 二十四節気の啓蟄が過ぎて、中國北方の大地も初春の息吹を感じられるようになってきました。CCTVがこのほど放送した音楽番組「経典詠流伝(古代名詩を歌い継ぐ)」は高視聴率を獲得し、話題になりました。番組では「定風波」など、古代の有名な詩作に流行音楽をつけて、古代の文學作品に新しい命を注ぎ込みました。今回の中國メロディーは先週に続いて、この番組に登場した音楽をお屆けします。

 大都會では、日點、仕事に沒頭し、家事に忙しい人たちはおそらく、古詩を吟唱するのんびりした気持ちは、なかなか無いかもしれません。春節期間にCCTVが放送した番組「経典詠流伝(古代名詩を歌い継ぐ)」は観客たちへ詩の心を優しく呼び覚まし、古代の名詩の力と感動を改めて感じさせてくれました。

 「古代名詩を歌い継ぐ」の中では、多くの有名な歌手が登場しましたが、中でも最も注目された歌はアマチュア歌手・梁俊が歌った「苔」という曲です。

 梁俊は貴州省山間部の農村にある小學校の若手教師で、この「古代名詩を歌い継ぐ」の舞臺で梁俊先生は自分の生徒たちを率いて、この300年前の古詩「苔」を歌い、この五言絶句を一夜にして有名にさせました。梁先生の素樸な歌聲の中に真摯な感情が溢れ、生徒たちの天使のような澄んだ歌聲と相まって、多くの観客たちの心を打ちました。

 日のあたらないところでも

 春は來るべきときに ちゃんとやってくるんだよ

 苔の花は 米粒みたいにちっぽけだけど

 これだって大輪の牡丹のように ちゃんと花開くんだ

 梁先生は「僕は山からやってきた平凡な教師で、まるで濕っぽい隅に生える苔のようで、周りの人に気づかれない。でも、そんな苔は顕微鏡の下では一輪一輪の小さな花で、とても美しい。生命の価値を見つけることは外見より大事だと思う」と話しました。「古代名詩を歌い継ぐ」という舞臺で梁先生と子どもたちの歌聲を通じて、より多くの人と子供達の心に潤いを與え、真善美の種を撒きました。

定風波

 「定風波」は宋の有名な詩人・蘇軾の詩「定風波」を元にアレンジした歌です。番組の中で50歳の実力派歌手・黃綺珊が赤いドレスを纏い、自信満點に舞臺の中央に立ち、その美しく幅のある歌聲で蘇軾の詞に描かれた気迫に満ちている情景を巧みに表現しました。蘇軾は宋の時代の有名な政治家、詩人で、才能に溢れる人でした。しかし、その生涯は政爭の渦中にあって波瀾に富んでいました。64年の生涯の中でおよそ12年は流刑になりましたが、持ち前の明朗闊達さを失わない強靭な人格は、いつの世でも人點から敬われました。そして、黃綺珊の豪快な歌聲は、蘇軾が歩んできたでこぼこだらけの人生を歌いました。

 特に、「森を穿ち葉を打つ雨音を聞くな 吟詠しながらゆっくり歩くのも構わない 竹の杖と芒の靴に乗るのは馬乗りより軽快だ 誰が前の道を恐れるか 一つ蓑で霧も雨も 一生勝手に任せよう」という詩句を歌っている時、黃綺珊の目には涙が零れ、蘇軾の波亂萬丈の人生が彼女の気迫溢れる歌聲の中から再現されました。

梁山伯と祝英臺

 「古代名詩を歌い継ぐ」の舞臺で、観客たちの印象に深く殘ったのは有名なピアニスト・巫漪麗が奏でた「梁山伯と祝英臺」ではないでしょうか。

 番組では、88歳の巫漪麗は健康を考慮して、CCTVの番組に來られませんでしたが、シンガポールの楊秀桃音楽ホールでピアノの名曲「梁山伯と祝英臺」を演奏しました。インターネットを通じて、北京の番組會場の合唱団のメンバーと唐の有名な戀の詩「長沙銅官窯磁器題詞」を共演しました。

 あなたが生まれた時 私はまだ生まれておらず

 私が生まれた時 あなたはもう老いている

 私の生まれたのが遅いとあなたは恨み

 あなたの生まれたのが早いと私は恨む

 巫漪麗は「梁山伯と祝英臺」のピアノバージョンの最初の演奏者です。彼女がゆっくりと舞臺にあるピアノの傍に歩んでくると、會場のすべての観客は立ち上がり、熱い拍手を送りました。彼女は「この曲はすでに60年間、私と伴い、すべての音符が私の命に刻まれている」と語りました。演奏が始まると、生命の活力が溢れるメロディーが巫漪麗の歳月を刻んだ両手から流れてきました。もし、この目で見なければ、これほどまでに情熱と愛情に満ちたメロディーが88歳の人から演奏されたとは本當に信じられないことでした。

 「經典咏流傳(古代名詩を歌い継ぐ)」は、素晴らしい音楽を通して耳と心が共に洗われるような感動を屆けてくれました。

 番組の中でお送りした曲

 1曲目 苔

 歌詞:

 日のあたらないところでも

 春は來るべきときに ちゃんとやってくるんだよ

 苔の花は 米粒みたいにちっぽけだけど

 これだって大輪の牡丹のように ちゃんと花開くんだ

 2曲目 定風波

 歌詞:

 森を穿ち葉を打つ雨音を聞くな

 吟詠しながらゆっくり歩くのも構わない 

 竹の杖と芒の靴に乗るのは馬乗りより軽快だ 

 誰が前の道を恐れるか 

 一つ蓑で霧も雨も 一生勝手に任せよう

 3曲目 長沙銅官窯磁器題詞

 歌詞:

 あなたが生まれた時 私はまだ生まれておらず

 私が生まれた時 あなたはもう老いている

 私の生まれたのが遅いとあなたは恨み

 あなたの生まれたのが早いと私は恨む

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