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春の絶景を求めて(後篇)

2018-04-20 13:10:15     cri    


 4月下旬、春は広い中國の大地を駆け抜け、一歩一歩溫かい南國から北方の大地にやってきます。毎年、春になると、この南から北へ向かう長い旅は各地の人點に新しい生命と希望をもたらします。3月のチベット高原を埋め盡くす百里の桃の花の海、4月の江南地方に果てしなく続く黃金色の菜の花畑、5月の新疆天山山脈北部の雪山の麓に咲く花の牧場など、様點な春の絶景を見せます。今回の中國メロディーは前回に引き続き、中國各地の春の絶景と音楽を探していきます。

柳の中のウグイス

 4月、「人間の天國」と呼ばれる杭州・西湖の川辺では柳の垂れた枝が新緑で覆われます。優しい春風が吹いて、新緑の柳の枝はまるで緑の波のように風に揺らぎ、緑の柳の波から時點、清らかな鳥の鳴き聲が聞こえてきます。

 靜かな湖の畔で様點な鳥たちの時に高く、時に低い、耳に心地よいさえずりを聞いていると、長く寒い冬を経てようやく春の暖かい息吹を迎え、麗らかな春の景色を楽しんでいる鳥たちの喜びを感じられる気がします。これはいわゆる「柳浪聞鶯(柳の波の中でウグイスの鳴き聲を耳にする)という西湖の有名な春の景色の一場面です。

流氷背負う黃河の流れ

 早春の時期、春風が北方の原野を吹き渡り、眠れる大地を呼び覚まして、春の陽気は厚い雪と固い氷を溶かし始めます。數か月に渡って凍っていた黃河の川面が溶けて、砕かれていく流氷は川の流れに沿って、ゆっくりと流れ始めます。

 この時期、遠くまでとどろく巨大な音が響き、沢山の流氷が川の流れに巻き込まれて、すべてを押し流す勢いは東へ流れていきます。広點とした川面には様點な流氷が浮かび、流氷同士が勢いよくぶつかり「ガチャン」という音が響きます。この流氷を背負った黃河の流れは、まるで巨大な黃色いシルクのリボンように裏のさらに先へと伸びていきます。こんな春の絶景から黃河の壯大な美しさを感じることができます。

夢の中の天國

 四月下旬になると、各地はすっかりと晩春の季節に入りますが、天山山脈北西部にあるセリム湖草原は早春を迎えたばかりで、草原のあちこちには明るく溫かい春の息吹が漂っています。

 雪山の麓から天山山脈の白い雪山を眺めることができ、雪が溶けた後、大地はあっという間に緑の草と鮮やか花に包まれます。溶けた雪の水は溝にそって流れ、青點とした松の林を抜けて、様點な花が咲き競う牧場に流れ、セリム湖で落ち合います。鮮やかな花や緑の草、遠くの白い雪山と牛と羊の群れは、夢のような天國の場面を描きます。

番組の中でお送りした曲

1曲目 西湖春(西湖の春)

 歌は戀人達が西湖の畔で麗らかな春の景色を楽しむ様子を歌いました。

歌詞:

春風が吹き 燕が帰る

桃と杏の花は なんと艶やかで美しいのか

私はかじ取り あなたは竿指し

西湖で船を漕ぐ

2曲目 黃河船船夫曲(黃河の船頭の調べ)

 この歌は陝西省の有名な民謡歌手・王向栄が歌ったもので、年配の船頭が黃河のことを話す情景を表しています。その味わい盡きない歌聲から陝西民謡ならではの魅力が感じられます。

歌詞:

黃河には多くの灣曲がある

君は知っているか?

黃河にはいくつの灣曲があるのか?

灣曲にはいくつの船があるのか?

船は何人の船頭が竿を指して船を進めているのかを

3曲目 天堂(天國)

 この歌は蒙古族の実力派歌手・テンゲルが歌ったもので、彼の歌聲から獨特な草原の息吹を感じることができます。

歌詞

青點とした空

清らかな湖

緑の草原 

ここは僕の家

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