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中國の映畫入場料にスポット

2012-03-15 10:34:23     cri    


























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 このほど北京で開かれた全人代と全國政治協商會議、いわゆる「両會議」では、張蕓謀(チャンイーモウ)監督や馮小剛(フォン・シャオガン)監督、北京映畫學院の張會軍院長をはじめとする6人の政協委員が共に意見を提案しました。映畫業界のスリム化を求め、映畫館の入場料を値下げするよう呼びかけたんです。提案の中で「映畫館の運営コストや映畫製作コストの高騰により、中國では映畫入場料が一般國民にとっては高く、入場者數が増えない原因になっている」と明らかにしました。

 いま北京では、映畫館の一般入場料は70元か80元、日本円にするとおよそ千円程度ですね。もしこれが3DやIMAXの作品なら、100元から120元もします。大學新卒者の平均月給が3000元未満の北京では、映畫館の入場料は本當に高いです。ここ數年、消費者物価指數のCPIがどんどん上がり、映畫館の入場料も著しく値上がりしました。例えば、30年前の1982年、李連傑(ジェット・リ)のデビュー作「少林寺」は中國で大きな反響を呼び、大ヒットとなりました。當時、この映畫の入場料はなんと1角、つまり0.1元でしたよ。いま、普通の映畫なら、70元か80元もしますから、700倍や800倍も値上がりしたことになります。

 また、入場料の高騰によって、國內の興業成績では相次いで新記録が誕生しました。去年の2011年、中國大陸部の年間興業成績はなんと130億元に達しました。また、ハリウッドの人気作、例えば「トランスフォーマー3」の「ダークサイド・ムーン」は上映4日間で4億元を記録し、大陸部での興業成績はなんと10億元に上ったんです。一方、話題作や人気作以外の作品を見て見ますと、観客が少なく、公開初日の入場者は僅か7人しかいなかったという慘めな記録のものさえありました。

 では、中國の映畫入場料が高騰していることに、何か理由があるのでしょうか。

 やはり人口規模によるものじゃないですか。中國は人も多いですし、しかも改革開放によって、都市化がどんどん進み、都市部の人口が絶えず拡大しています。映畫を見る人も次第に増えるでしょう。入場料の値上がりも膨大な市場ニーズがあるからですし、市場経済の結果と言えますね。映畫を見る、または見たい人がどんどん増えたため、映畫館の運営コストも上がり、入場料が高くなったというのは理解できます。

 しかし、関係者によりますと、入場料の上昇によって、一番儲けているのは映畫館ではなくて、実は不動産業者です。中國映畫グループの取締役社長韓三平氏の紹介によりますと、いま、中國では、映畫の年間興業成績は100億元を超えたにも関わらず、國産映畫の利潤はわずか10%しかないということです。なぜかというと、北京や上海、広州などの大都市では、ここ數年間、映畫館の家賃が2、3倍もあがりました。さらに一部人気がある商業施設や娯楽施設の映畫館は興業収入の20%から25%を不動産、つまり映畫館の大家に渡さなければならないという契約があるそうです。映畫館に限らず北京の人気エリアの家賃は異常な値上がりをしているというもの聞いたことがあります。

 また、映畫料の高騰にある一つの理由は、映畫商品の単一化です。外國では、映畫が上映された後、DVDの発売やレンタルなど、関連グッズの販売も映畫そのものの付加価値になります。しかし中國では、映畫の商品としての価値は上映されてからほぼ1ヶ月しか続かないということです。(一般公開されると、海賊版のDVDが出回るんです)。これは映畫館の入場者數に影響を與えるでしょう。

 最後の理由は優れた作品が少ないことです。ハリウッドの人気作が優れた興業成績を上げられたのは、口コミはもちろんのこと、作品自身の魅力も重要なポイントです。例えば、2009年に公開されたジェームズ・キャメロン監督の「アバター」は沢山の観客を集めました。一部入場券を手に入れられなかった人はダフ屋から高価な切符を購入して見に行ったんです。1回だけじゃなくて、何回も映畫館に行って見た人がいますよ。

 やっぱりいい作品であれば、みんな喜んでお金を出して映畫館へ見に行きます。例えば、30年前の「少林寺」は、中國で5億人の観客を動員しました。1980年代の5億人で、およそ半數の中國人がこの映畫を見たと言えます。しかし近年一番評判の良かった國産映畫、姜文(ジャン・ウェン)監督の「譲子弾飛(弾丸を飛ばせ)」は、國內で2千萬人の観客を動員しました。これでも非常に優れた成績です。高い入場料は一部低収入の観客を制限しているんですね。それでも見たい人はやむを得ず海賊版に手を出してしまいます。映畫製作者にとっては、結局損になりますね。悪循環です。ですから、最近では映畫入場料の多元化という意見が出ています。

 映畫の入場料はどれぐらいにしたらいいのか、世界範囲で見ても、決まった國際基準はありません。例えば、フランスは9ユーロ(人民元の約80元)、アメリカは11ドルから12ドル(人民元の約60元)、この値段は時には飲み物やポップコーンも付いています。また、シンガポールは平日35元で、週末50元です。実は日本も安いとはいえないですよ。だいたい1800円です。

 映畫大國のアメリカを例にすれば、アメリカで映畫館の入場料はアメリカ人の平均月給の400分の1ですが、中國では40分の1となります。つまり収入から見てみると、中國で映畫を見ることはアメリカのおよそ10倍も高いと理解できます。今回政治協商會議の委員や一部映畫関係者の出した提案では、「中國の映畫入場料は20元か30元程度、高くとも40元を超えてはならない」としました。いまのほぼ半分か3分の1ぐらいですね。すると、同じ値段で3本の映畫が見られることになりますね。入場料の値下がりはもちろん興行成績にある程度の影響を與えますけど、値下がりによって、より多くの人が映畫館に行くなら、動員數も高くなり、かえって高い収益を得られるかもしれません。みんな気軽に映畫館へ行って映畫を見ることが習慣になれば、海賊版の問題も抑えられますね。

 映畫を作っている人たちは、自分の作品をより多くの人に見てもらいたいと思うはずです。海賊版ではなく、ちゃんと映畫館で見る人が増えれば、映畫関係者の仕事もより多くの人に認められると思います。映畫製作側や映畫館、観客にとってもいいことなわけですね。これこそまさにウィンウィンと言えます。でも、市場を動かすことはそう簡単にできるのか、今度の動き、興味深いですね。この話題の進展など、今後とも続報をお伝えします。(「イキイキ中國」より 03/15)

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