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キーワードで見る中國自動車産業の2012年

2012-12-26 13:41:14     cri    

 中國の自動車市場は2009年に世界最大規模に躍進した後、世界一の座を保っています。ただ、2011年まで続いていた右肩上がりの高度成長が終わり、今は緩やかな成長になっています。

 新華社通信はこのほど、今年の中國の自動車市場を取り巻く環境の変化を7つのキーワードでまとめていました。

 ■1)緩やかになった成長

 中國自動車工業協會の統計によりますと、今年1月から11月まで、中國の自動車生産臺數と販売臺數は前の年の同じ時期に比べて、それぞれ4.5%と4%の伸びとなり、通年では、延べ1900萬台以上になる見込みです。

 中國の自動車市場は2001年から、年平均20%の伸びが続き、わずか10年ほどの間に、年間200萬台の生産・販売臺數から1800萬台を突破しました。しかし、2011年から、中國の自動車市場の伸びが緩やかになり、販売臺數の伸びは2.45%に留まっています。専門家はこのような緩やかな成長が、今後、中國の自動車市場の基調になっていくと見ています。

 ■2)自動車購入制限

 洪水のように増え続ける車両を前に、いくつかの大都市で相次いで自動車購入制限の導入に踏み出しました。上海と北京に続き、今年は広州も加わりました。今後も、購入制限措置を導入する大都市が増えていくだろうと見られています。

 購入規制は成長中の中國の自動車産業の成長に不利な影響をもたらしますが、関係者は、購入規制に見られる自動車産業の不均衡な現狀にこそ注目すべきだと訴えています。言い換えれば、自動車保有臺數の増加と同時に、道路や駐車場のインフラの整備、そして、交通マナーの向上などが追いついていないことです。こうしたことこそ、自動車社會に突入した中國にとって、今後も長期にわたって立ち向かわなければならないことでもあります。

 ■3)在庫

 2012年、自動車販売市場の成長鈍化、需要の低下及びメーカーの拠點拡大などの理由で、各メーカーの販売店とも在庫の拡大という難題を抱えています。

 統計によりますと、今年10月、平均在庫が1.5ヶ月を上回ったディーラーが全體の8割も佔めています。

 また、歐州自動車市場の不振も影響しています。債務危機の影響を受け、歐州の自動車需要が數ヶ月続けて低下していることから、大手メーカーが相次いで、中國市場向け商品の量を拡大しました。そのため、年末の販売合戦にともなう価格競爭は熾烈化しています。

 ■4)日係自動車のシェア低下

 今年、釣魚島事件の影響を受け、日係自動車メーカーが中國市場で大きなダメージを受けました。中國の自動車市場に佔める日係自動車のシェアが10月に史上最悪の7.6%にまで落ち込みました。現在、売り上げが持ち上がってはいるももの、今後の成り行きにまだ不安要素が取り除かれていないのが実情です。

 一方、日係自動車の市場シェアの低下には、製品競爭力そのものも指摘されています。専門家はドイツ車、アメリカ車と比べて、モデルチェンジや新技術の投入において、日係メーカーが遅れを見せていることを指摘しています。

 ■5)リコールに関する新規定の発表

 中國國務院は10月30日に、『欠陥自動車製品リコール管理條例』を発表しました。自動車メーカーが欠陥自動車をリコールする際、不法な行為があった場合、罰金の金額だけでなく、行政処罰を加えるなどの措置も盛り込まれています。

 ■6)自主ブランド

 中國の民族係自動車メーカーにとって、2012年は節目の年になりました。第一汽車グループから自主ブランド初の高級車「紅旗H7」がリリースされたのにつづき、広州自動車グループと奇瑞グループによる初の民族係自動車メーカーの連盟も結成されました。

 しかし、合弁ブランド車の価格が低下しつつあることに加え、自前の研究開発力の不足が依然として民族係を悩ませています。

 ■7)エコカーに関する試行錯誤

 中國では「ニューエネルギー車」と呼ばれているエコカーの普及に向けてのロードマップをどう描けばよいのか、2012年も議論の結論が出ていません。

 ハイエンドの車種から著手すべきか、それとも、ローエンドの電気自動車も含めて、多層のレベルで進めていけばよいのか、議論がまとまっていません。

 ただし、環境にやさしい自動車の製造が世界の流れになっているのは間違いないので、中國の自動車産業もこれに向けて、意欲的に取り組んでいくことが求められています。(Yan)

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