～ひとくちメモ～

　6月の映畫商戦は夏休みに向けての前哨戦と言われ、特に6月20日端午節の3連休を見據えての上映が多いようです。

　中國映畫の一押しは6月26日公開予定の『橫沖直撞好萊塢（Hollywood Adventures）』。人気スター、趙薇（ヴィッキー・チャオ）、黃暁明（ホァン・シャオミン）、佟大為（トン・ダーウェイ）の3人による共演作で、それぞれの目的で渡米した3人の中國人がハリウッドで展開される不思議な旅を描いたものです。アクション、ロード冒険、コメディの要素を取り入れた中國式ハリウッド大作として期待されています。監督は米國出身のティム・ケンダル。

　もう1本の勧めは中國の天才少年少女に注目した新作『少年班（The Ark Of Mr.Chow）』。馮小剛（フォン・シャオガン）作品『狙った戀の落とし方。』などで編集を擔當していた肖洋（シャオ・ヤン）の監督デビュー作で、主演は中堅俳優の孫紅雷（スン・ホンレイ）と若手人気女優の周冬雨（チョウ・ドンユイ）。5人の天才少年少女が神秘教師のもとで國際數學大會に挑戦し、苦楽を共にした彼らの學生生涯を描いた作品です。中國映畫にも稀にみる題材なので非常に注目されています。

　一方で新たな中日合作が公開されます。6月19日に公開予定の『一分間だけ（中國題：我的男友和狗）』。原田マハのベストセラー小説「一分間だけ」が台灣を舞臺 に映畫化したもので、仕事が生き甲斐のOLと、主人の帰りを待ち続ける愛犬との感動の物語です。出演は「ソフィーの復讐」の何潤東（ピーター・ホー）、「ビバ！監督人生！！」の張鈞甯（チャン・チュンニン）と「空の境界」の池端レイナ。監督はテレビ『秋のコンチェルト』の陳慧翎（チェン・フイリン）。日本では2014年5月31日公開されました。

　洋畫では、6月10日に中國で公開されるハリウッド大作の『ジュラシック・ワールド（中國題：侏羅紀世界）』が最も注目されています。これは『ジュラシック・パーク』シリーズの第4作で、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のクリス・プラットが主演を務めています。シリーズ1作目から22年ぶりとなる新作だけに、世界的にブームになりそうですね。日本公開は8月7日に予定されています。このほか、ドウェイン・ジョンソン主演のパニック映畫『カリフォルニア・ダウン（中國題：末日崩塌）』やSFアクション『ダイバージェント・シリーズ』の第2弾に當たる『インサージェント（中國題：分岐者2：絶地反撃）』もこの6月に相次いで公開される予定です。